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大商ニュース   2019/4/25号



グレーターミナミ活性化へ
都心部と南部地域 一体的発展めざす 14方策を提言

 大阪商工会議所都市活性化委員会(委員長=錢高一善・錢高組会長)は12日、大阪都心部と大阪府南部地域を「グレーターミナミ」と呼び、一体的な発展を目指す都市経済圏として活性化を図る全14方策に及ぶ提言を取りまとめた。今後、泉州地域の商工会議所などとも意見交換しながら、具体的な取り組みにつなげていく。

 近年、大阪は外国人をはじめとする観光客が増加しているが、大阪府南部の泉州・南河内地域は関西国際空港(関空)利用者の通過都市になっている。また、難波、新今宮、阿倍野・天王寺・上本町エリア(グレーターミナミシティ)については、開発投資も進むものの、2031年になにわ筋線が開業すれば、通過点になりかねないとの懸念もある。
 この地域はこれまで国などによる中長期のまちづくり整備計画がなく、一体的に発展する地域ととらえられてこなかったが、今回の提言では、アジアに太く強くつながる関空をゲートに、大阪都心部と大阪府南部地域が「グレーターミナミ」として、一体的な発展をめざすことを盛り込んだ。
 大阪都心部を日本のインバウンドのハブとして、その活力をグレーターミナミ全体に波及させ、減少傾向にある定住人口と交流人口を増やす好循環の創造を目指すべきとした。具体的には、関空からの至便性を生かし、アジアビジネスやアジアベンチャーの集積を図るほか、新しい農水産業の育成などを提言した。
 グレーターミナミシティでは、観光産業地域としてのまちづくりを推進するため、大阪市が検討中のTID(Tourism Improvement District:観光産業改善地区)の活用やインバウンドビジネスの集積などを目指すほか、泉州7商工会議所などと連携して世界遺産指定を待つ百舌鳥・古市古墳群など地元ならではの観光コンテンツを生かした着地型観光の促進に取り組むことを提言した。
【問合せ】地域振興部TEL6944・6323


12月8日に大阪検定
家族対抗戦 高校生対抗戦 今回から新設 小中高生は初級受験無料

 大阪商工会議所は12月8日、第11回なにわなんでも大阪検定を大阪工業大学、りそなグループ大阪本社ビル、関西経理専門学校を会場に実施する。今年のテーマは「大阪の祭・イベント」。大阪検定は、大阪の持つ歴史・文化の奥深さを再発見することで、郷土愛と誇り(シビックプライド)を醸成するために09年度から実施。これまでに約3万3500人が受験した。

 試験種別は初級と上級の2種別で、受験料は初級3800円、上級5800円。企業・団体は10人以上で申し込むと受験料が1割引になる。
 今回から小中高生の受験を促進するため、これまで大阪府内の小中高生に限っていた「初級無料受験」制度を大阪府外にも拡大するとともに、家族や友人と一緒に学習できるよう小学生を含む家族チームで初級試験の平均得点を競う「家族対抗戦」と高校生3人1チームで初級試験の合計得点を競う「高校生対抗戦」を新たに実施する。
 受験申し込みは10月15日まで。受験要項(申込書付き)は5月下旬から大商、大阪府内の主要な書店などで配布予定。詳細はホームページ(http://www.osaka-kentei.jp/)に掲載。
【問合せ】大阪検定事務センターTEL6944・7728


軽減税率への対応に遅れ
消費増税に関する緊急調査

 大阪商工会議所は今月2〜12日、「消費増税への対応状況に関する緊急調査」を会員企業1408社対象に実施し、284社から回答を得た。
 軽減税率への対応は、「大体対応が済んでいる」「一部対応策を実施」「対応策を検討中」の回答を合わせて3割台半ば(34.5%)にとどまった。課題は、約4割(39.1%)が「帳票入力や税率確認等の経理事務の負担増」を挙げ、「軽減税率の対象品目の確認や判断」(28.5%)が続く。
 税率引き上げ時の価格転嫁は、「ほぼ全額転嫁できる」が6割台半ば(64.4%)。消費税の表示方法は、「外税(税抜)表示」が約7割(69.7%)を占め、「内税(税込)表示」(10.9%)、「内税(税込)・外税(税抜)表示を併用」(8.5%)と続く。詳細はホームページ(http://www.osaka.cci.or.jp/index2-08.html)に掲載。

大商に相談窓口

 大商は軽減税率対応特別相談窓口を設置し、事業者からの相談に応じている(予約制)。詳細はホームページ(http://www.osaka.cci.or.jp/Jigyou/soudan/kzit.pdf)に掲載。
【問合せ】企画広報室TEL6944・6304


MaaS実装に向けた課題と展望
5月31日、シンポジウム

 大阪商工会議所は5月31日、次世代の新交通サービスと言われる「MaaS(Mobility as a Service)」に関するシンポジウムを開催する。
 今年2月に設置し全3回の例会を開いたMaaS研究会の成果報告と、それを踏まえた展開を探ることが目的。MaaSに取り組む検索事業者や鉄道事業者、通信事業者がそれぞれ事例発表するとともに、MaaS実装に向けた課題と展望について討議するパネル討論を実施。また、6月以降に新設する「MaaS社会実装推進フォーラム」(仮称)について説明し、参加を呼びかける。
 午後2時からマイドームおおさか(大阪市中央区)で。参加無料。定員200人。事前申込制。
【問合せ】地域振興部TEL6944・6323


スポーツ核に事業拡大
新規登録を募集

 大阪商工会議所は、京都・神戸の商工会議所と共催するスポーツ産業振興プラットフォーム「スポーツハブKANSAI」の新規登録企業を募集している。
 スポーツ関連の大手企業やスポーツチームなどとの連携による新たな製品・サービス開発の機会を提供するビジネスマッチング例会や、大阪市、大阪エヴェッサ、オリックス・バファローズ、セレッソ大阪が取り組むスポーツ振興事業「舞洲プロジェクト」、スポーツ・健康関連総合展示会「SPORTEC WEST」との連携事業などスポーツ・健康分野でのビジネス拡大の機会を提供。
 マッチング例会では、スポーツトレーナーが抱える現場課題や、ニュースポーツ、超人スポーツなど今後の市場拡大が期待され、企業の技術展開の幅も広いスポーツ競技団体からのニーズなど通常聞く機会の少ない案件を発表し、連携企業を募集する。登録制で登録企業のみ各事業に参加可能。詳細はホームページ(https://www.osaka.cci.or.jp/sports/)に掲載。
【問合せ】スポーツ産業振興担当TEL6944・6403


本場ドイツビールの祭典
10回目、5月17日開始

 大阪商工会議所などで構成する「収穫祭・大阪オクトーバーフェスト実行委員会」は、「オオサカオクトーバーフェスト2019」を開く。今回で10回目を迎える。
 ドイツ直輸入の樽生ビールや郷土料理が集結するほか、ステージでの生演奏などの幅広い層が楽しめる企画を実施する。
 週末限定で、「食の都・大阪」推進会議(事務局=大商)主催の料理コンテスト「食の都・大阪グランプリ」の受賞作品販売ブースも登場。
 5月17日〜6月2日の平日は午後3〜9時、土日は午前11時〜午後9時、長居公園噴水広場で。入場料200円(飲食代金は別途必要)。
【問合せ】地域振興部TEL6944・6323


「顔の見える取引先」お探しの方に
機械・金属加工業限定 ものづくり加工ネットワーク強化交流会

 大阪商工会議所は5月29日、大阪市港区で「ものづくり加工ネットワーク強化交流会」を開く。これは機械・金属加工業を対象に参加企業が「どのサイズの機械設備を保有し、どんな素材をどの大きさまで加工できるか、得意な加工ロットは何か」など、詳細な設備情報と、求める加工技術を示した資料を用いて相互に自社紹介を行うもの。
 少人数のテーブルで深い情報交換を行う場と、広く取引相手を探せる交流会形式の2部構成で、経営指導員がコーディネーターとして面談をサポートし、円滑な情報交換と取引マッチングを促す。参加は事前申込制。
 これまでの開催では参加者間で共同加工や企業連携につながったケースもあり、「顏の見える町工場ネットワーク」構築を目指す。
【問合せ】西支部TEL6539・1666


マクロミクロ ――― 「平成最後の」

 改元まで1年を切った昨年5月から「平成最後の」という前置きが付けられた言葉をよく耳にした。「平成最後の入社式」「平成最後の年賀状」「平成最後の甲子園大会」……など、平成の終わりを惜しみながら新しい時代に思いをはせる1年を過ごしてきた。皆さんにとって印象に残った「平成最後」は何だっただろうか▼本紙も今回の4月25日号が「平成最後の大商ニュース」となる。この号の特集では企業などで活躍する女性を応援しようと、大商が始めた「大阪サクヤヒメ表彰」を取り上げた▼男女雇用機会均等法の施行は、平成が始まる少し前の1986年。92年に育児休業法、03年に次世代法がそれぞれ施行された。その間97年には共働き世帯数が専業主婦世帯数を逆転。企業などで管理職として活躍する女性も増え始めた。平成の30年間は女性の職場進出の歴史と重なる▼「今の子どもが社会に出るころには『女性活躍』という表現がなくなるように」「誰もが働きやすい職場を」「女性が働くことが普通のことに」。「大阪サクヤヒメ表彰」受賞者の皆さんはこう話す。この言葉が、来月から始まる令和の時代に実現することを切に願う。(よ)


第1回ビジネス講演会
年間120万人!驚異の観客動員数を誇る「木下サーカスのショービジネス経営」

 10億円の負債を抱え廃業寸前の状況にあった木下サーカスの経営を見事に立て直し10年で債務を完済した木下唯志社長。廃業危機からのV字回復を成し遂げ、年間120万人の観客を動員する「世界トップ級のサーカス大集団」に成長させた木下社長が経営の極意を熱く語る。事前申込制。
【日 時】6月4日(火)14:00〜15:45
【場 所】大阪商工会議所
【参加費】会員無料。一般5,000円
【問合せ】経営相談室TEL6944・6473


ドローン使った画像解析システム
大阪城公園で実証事業支援

 大阪商工会議所が大阪府、大阪市とともに構成する「実証事業検討チーム」では、昨年7月から、大阪城公園における実証事業の提案を募集していたが、3月15日から、ドローンを活用した画像解析システムに関する実証を支援した。

 今回の実証は、ミライト・テクノロジーズとNTTファシリティーズが共同で実施。大阪城公園で、@西の丸庭園内を撮影して画像から不審物を自動抽出する「園内の巡回点検」A複雑な形状の石垣を高解像度で3次元モデル化し石垣の細部の状況を把握する「城郭石垣の精密撮影」B複数箇所上空からの斜め撮影画像をもとに作成した3次元モデルにより、現状の地形や建物を立体的に把握する「大阪城公園の3次元モデルの作成」の実証を行う。
 これらは巡回点検稼働の削減や視点を変えた点検、災害時の状況把握、復旧計画の立案などに役立つと考えられ、両社は今回の実証結果を踏まえ、ドローンを活用したサービスの開発を目指す。
 大阪城公園における実証事業は、昨年7月20日から昨年9月28日の期間に先着5件程度の提案を募集したが、期限を待たず定数の提案があった。
 大商は今後も、先端技術を活用した実証事業の支援や成果普及に取り組む。
【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


医療機器開発の支援企業を募集
モノづくり企業にPR活動

 大阪商工会議所が主催する医療機器などのビジネス創出・支援プラットフォーム「次世代医療システム産業化フォーラム」は2019年度サービス事業者会員を募集している。
 サービス事業者会員は、同フォーラム会員であるモノづくり企業との連携を通じた医療機器開発を促進するために2017年に創設された会員区分で、コンサルティング企業や金融機関などが参加。サービス事業者会員限定で、サービス会員企業紹介パンフや同フォーラムホームページへの掲載、大商と共催による参加対象者限定セミナー実施などが可能。サービス事業者会員による医療機器開発にかかる規制や規格に関するセミナーをのべ5日実施した。
 参加費などの詳細はホームページ(http://www.osaka.cci.or.jp/mdf/)に掲載。
【問合せ】ライフサイエンス振興担当TEL6944・6484


大規模災害に備えを
企業の災害対策をプロが解説

 大阪商工会議所は5月21日、「知らないと損する!自然災害対策セミナー〜地震・台風・豪雨の異常気象を理解し、気象災害に備える」を開く。
 昨年大阪は、地震や台風、豪雨など大規模災害に見舞われ、事業活動の休止など多くの企業が影響を受けた。現在、企業には南海トラフ地震をはじめ、今後予想される大規模災害に備えて、防災・減災対策の強化が求められている。
 今回のセミナーでは、昨年の自然災害を振り返るとともに、企業の災害対策を解説する。講師は、東京海上日動リスクコンサルティングの専門家・山寺崇仁氏。
 午後2時〜4時30分、東京海上日動ビルディング(大阪市中央区)で。無料。定員100人。事前申込制。詳細はホームページ(http://www.osaka.cci.or.jp/event/seminar/201904/D15190521013.html)に掲載している。
【問合せ】共済事業室TEL6944・6352


様々な補償を一本化
ビジネス総合保険の加入募集

 大阪商工会議所は、災害をはじめ、企業活動にかかわるリスクを包括的に補償する「ビジネス総合保険制度」の加入企業を現在募集している。
 同制度には、PL補償、施設賠償、情報漏えい賠償をはじめ、第三者に対する賠償責任を包括的に補償する「賠償補償型」のほか、自然災害による事業休業、自社の建物・設備機械・製品などの財物損害なども補償する「総合補償型」もある。
 自然災害への備えをはじめ事業リスクに対する様々な補償を一本化でき、団体保険の仕組みで割安な保険料で加入できる。
 また、会議所PL保険が2021年6月末で終了予定のため、PL保険加入者には、製造物責任はじめ包括的な賠償補償を行う同制度に移行をお願いすることになる。
【問合せ】共済事業室TEL6944・6352


G20大阪サミット
協賛・応援の提案募集

 「2019年G20大阪サミット関西推進協議会」は、オール大阪・関西でサミット来場者を”おもてなし”すべく、広く民間企業など(個人を除く)から協賛・応援事業に関する提案を募集している。
 具体的には、広報グッズやリーフレットの印刷配送など物品・サービスの提供をはじめ、大阪サミット応援イベントの開催、施設やホームページへの応援メッセージ掲載などで、民間活力を積極的に取り入れ、効果的な事業運営につなげていきたい考え。
 同協議会の財政負担を伴わないことが条件で、事前に協力内容を所定の書式で提出し、同協議会と調整が必要。応募締め切りは6月28日。詳細はホームページ(http://www.2019-g20-osaka.jp)に掲載。
【問合せ】同協議会TEL6210・9336


会頭コメント

大阪府知事および大阪市長選挙結果について
 大阪府民、大阪市民の民意が示された。今、大阪は万博開催準備やIR誘致はもとより、大阪を支える中小企業の活力増進に向け、人手不足や事業承継、消費税率引き上げ時の価格転嫁対策等をはじめ、取り組むべき課題は多い。
 新知事・新市長には、「大阪経済の力強い成長」が最優先課題との認識のもと、経済界と一体となって山積する課題の解決を図り、大阪を力強く牽引していただきたい。
(7日)


常議員会開く

 大阪商工会議所は19日、第16回常議員会を開き、
@会員加入
A平成31年「天神祭渡御行事」への協力
B「生國魂祭 渡御行事」への協力
C「令和OSAKA天の川伝説2019」への協力
D「緑の募金」運動への協力
E参与の委嘱の承認
F委員会委員の委嘱の承認
G退任議員への感謝状贈呈――について審議し報告した。
 また、
@「第129回日本商工会議所表彰」における本会議所「スマートものづくり応援隊を活用した中小製造業のIT導入支援」の受賞
A1号議員職務執行者の変更
B2号議員の辞任
C3号議員・常議員の辞任
D万博協会の2019年度事業計画および収支予算
E2019年G20サミットの大阪開催に係る支援お願い結果
F商工調停士の委嘱――について報告した。

 なお、常議員会後の会員数は、法人2万1217、団体974、個人6837の合計2万9028になった。


検定にチャレンジ! ビジネスマネジャー検定試験
管理職に必要な知識を習得

 企業と社員の結節点である管理職(マネジャー)は業績浮沈のカギを握る存在で、優秀なマネジャーの育成は各企業で重要な課題だ。商工会議所ではマネジャーの土台づくりをサポートする「ビジネスマネジャー検定試験」を実施している。
 同検定では、マネジャーのミッションを「チームとして成果を出すこと」と位置づけ、必要な知識を三つのカテゴリーに分類。「@人と組織」では、社内コミュニケーションや人材育成、人事考課など、「A業務」では事業計画策定や成果の検証と問題発見・解決など、「Bリスク」では、労働法規、クレーム対応、取引先の信用不安など、実践的な知識を系統立てて効率的に学習できる。導入企業には、@実務的な研修に注力できるA管理職育成の費用・時間・労力が軽減できるなどのメリットが期待できる。
 また、マネジメント知識の習得度をウェブで測定する「ビジネスマネジャーBasic Test」も実施。「合否ではなく人事評価・教育ツールとして活用したい」「管理職研修で学んだ知識を定着させたい」などの要望に応えるもので、インターネット環境があれば随時どこでも受験可能だ。
 ビジネス環境の変化が著しく経験に基づくマネジメントだけでは対応が難しい現在、同検定を活用する企業は広がっている。
 詳細は、ホームページ(http://www.kentei.org/)に掲載している。


過去問題に挑戦!

 製品製造販売業を営むX社製造部製品管理課の課長Aは、課内におけるヒューマンエラーの発生を防止するための対策を検討するに際し、次のア〜オの実施事項や注意事項を列挙した。これらの事項のうち、ヒューマンエラーの発生を防止するための事項として適切なものの組み合わせを@〜Dの中から1つだけ選びなさい。

ア.複雑な作業については、作業手順を見直したり、作業を補助するツールを導入するなどして、可能な限り、作業を簡易化する等の対策を講じる。
イ.共同作業を行うメンバー間の信頼を重視し、各自の作業の実施状況についての相互の確認を省略する。
ウ.作業従事者に対し、作業に関する教育指導を徹底し、作業方法や注意点、トラブルへの対処方法など必要な知識を修得させる。
エ.メモをとったりチェックシートを用いるなどして、行わなければならない作業の失念を防ぐ。
オ.作業時間の短縮を最優先事項と位置づけ、1人の作業担当者が複数の業務を同時並行で実施する。

@アイウ 
Aアイオ 
Bアウエ
Cイエオ 
Dウエオ

 

 



解答 B


【問合せ】東京商工会議所検定センターTEL03・3989・0777


健康・シルバー分野で協力促進へ
中国・山東とMOU締結

 3月26日、中国山東省の?正省長を迎え、「日中健康・シルバー産業交流会」(山東省人民政府主催)が大阪市中央区で開かれた。山東省でのシルバー産業関連の動向が紹介されたほか、大阪商工会議所と中国国際貿易促進委員会山東省委員会との間で、健康・医療・シルバー産業などの協力促進に関する覚書が締結された。商談会も併せて実施され活況を呈した。

 ?省長による開会あいさつに続き、大商の尾崎裕会頭があいさつしたあと、深野弘行常議員・中国ビジネス委員長(伊藤忠商事専務理事社長特命(関西担当))が大商のシルバー産業への取り組みを紹介した。
 その後、深野委員長と中国国際貿易促進委員会山東省委員会の于風貴委員長が両団体の協力関係を確認するため、協力覚書(MOU)を締結した。これは、今後の成長が大いに期待される健康・シルバー産業分野での連携に向けて両者が合意したことを受けてのもの。
 これにより大商が提携した海外の経済団体などは60カ所となった。中国国際貿易促進委員会山東省委員会は、中国を代表する貿易振興機関、中国国際貿易促進委員会の山東省分会に相当する。
 交流会では、山東省各地の行政幹部からシルバー産業関連の動向が紹介されたのに続き、商談会が開かれた。中国企業とのビジネスチャンスを求める日本企業22社が参加し、協議継続をうたった確認書が10件以上結ばれた。
 大商は、引き続きシルバー産業の海外展開支援に取り組んでいく。
【問合せ】国際部TEL6944・6400


米国スタートアップが来阪
AI/IoT関連企業と商談会

 大阪商工会議所などは5月23、24日、米国AI/IoTスタートアップによるピッチと個別商談会を開く。これは米国ワシントン州の政府関係者、スタートアップ、現地ベンチャー・ファンド運営会社で構成されたミッションが5月に来日する機会に大阪に招聘して初めて開催するもの。
 講演・スタートアップによるピッチ・交流会は5月23日午後2〜6時、大商で。インドアで使える自動運転の在庫管理用のドローンを開発するVtrus、生産ラインでの人的ミスの軽減や製造現場でのトレーニングとしてAR活用を提案するGravity Jack、フィットネスや患者の活動監視、歩行改善に利用可能なAIスマートソックスやスマートシューズを開発するSensoriaなどがビジネスプランや最先端製品・サービスについて発表する。いずれも関西企業との技術連携・パートナーシップを希望。
 同24日には大阪・関西企業との個別商談会を大商で開く。両日とも参加無料で事前申込制。
【問合せ】国際部TEL6944・6400


立野副会頭が熱いエール
新入社員に向けて講演

 大阪商工会議所は2日、会員企業などの新入社員を対象に「2019年度新入社員基礎講座」を開き、立野純三副会頭が「諸君に期待する」と題し、講演した。
 立野副会頭は「夢を持ち続け努力を怠ることなく、やればできると前向きにポジティブに挑戦する意欲をもって歩んでほしい。今後経験する様々な失敗を糧として創意工夫に取り組めば、イノベーションを生み個々の成長につながる」と熱いエールを送った。
 また、仕事の進め方やビジネスマナーについての講義を実施、タレントのエド・はるみ氏が新入社員へ問いかけながら、コミュニケーションの意味やその重要性を話した。


建設業改革へ英国から視察
Xportも訪問

 英国の建設関連団体や大学、政府関係者などの総勢12人の視察団が4月5日に初来阪した。同視察団は英国での建設部門の生産性や効率性の向上など「建設業改革」を目的に英国政府支援を受けて実施されたもの。
 一行は、モータ技術をコアに新ロボットで介護、衣料、娯楽分野に参入する企業のマッスルをはじめ、在阪企業を訪問するとともに、Xportを視察、産官学によるイノベーション創出への取り組みを見聞した。
 英国側は、施工期間の短縮やビル寿命の最適化、二酸化炭素(CO2)の削減など建築分野における同国での課題について説明した。日本側からは、建設やロボットの最先端技術について紹介し、英国建設分野への日本技術の応用の可能性について意見交換した。
【問合せ】国際部TEL6944・6400


夏季の適正冷房 軽装勤務を実施
5〜10月に

 大阪商工会議所は「夏季の適正冷房と軽装勤務」を5月1日から10月31日まで実施する。これは、関西広域連合が呼びかけているもので、大商は同連合の前身である関西広域機構とともに99年度から協力・実施。
 期間中、大商では事務局の冷房温度をおおむね28度に設定し、職員の服装も原則軽装とする。身近で手軽な地球温暖化防止活動として、適正冷房と軽装勤務の取り組みにご協力を。
【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


創立・創業記念日の週
会員企業対象に入館無料

 大阪企業家ミュージアムは、大阪商工会議所の会員企業を対象に、各社の創立・創業記念日の週に社員をはじめ家族、OBまで、ミュージアム入館料が無料となる「創立・創業記念無料ウィーク」を通年実施している。
 明治以降大阪で活躍した企業家のチャレンジやイノベーションに触れていただくことで、自社の沿革、創業の精神を思い起こし、社員の活力を高める契機としていただくことがねらい。「どの年代でも楽しめる施設。先人達から勇気をもらった」と好評を得ている。OB会や、春のウオーキングなど福利厚生にも活用できる。事前申込制。10人以上の団体での見学の場合、希望によりミュージアムスタッフが館内を案内(事前予約制)。
【問合せ】大阪企業家ミュージアムTEL4964・7601


大阪発ヒット商品紹介
大阪赴任者向け見学会

 大阪企業家ミュージアムは6月に、大阪赴任者のための見学会を開く。
 テーマは毎年好評の「大阪発ヒット商品」。栄養菓子・グリコ、蚊取り線香、ウイスキー、お笑い、高校野球など、今では当たり前のものには、「大阪発のヒット商品」が数多くある。これらを生み出した企業家の志や創意工夫を紹介する。
 「短時間で企業家と大阪の歴史を知ることができる」と好評の見学会で、とくに大阪に転勤して間もないビジネスパーソンには絶好の機会。開催は6月5、6、12、13日で、いずれも同じ内容。
 参加費は会員1000円、一般2000円。定員は各回20人。事前申込制。「大阪企業家ミュージアムGUIDE BOOK」を進呈。詳細はホームページ(http://www.kigyoka.jp/)に掲載。
【問合せ】大阪企業家ミュージアムTEL4964・7601


大阪企業家ミュージアム
6月5日は創立記念で入館無料

 大阪企業家ミュージアムは同ミュージアムの創立記念日の6月5日、入館料無料で開館する。
 明治以降の激動の時代、大阪を舞台に活躍した105人の企業家をパネルやゆかりの品で紹介する同ミュージアムでは、6月5日の来館者先着30人に、大阪商工会議所初代会頭である五代友厚の似顔絵入り缶バッジ(2016年度作製、写真)を進呈する。また、事前に10人以上での予約の場合、企業家に関する様々なエピソードを交えてスタッフが館内を案内する。
 6月5日の開館時間は午前10時〜午後8時。詳細はホームページ(http://www.kigyoka.jp/)に掲載。
【問合せ】大阪企業家ミュージアムTEL4964・7601


みんなでトライ! ―なにわなんでも大阪検― <新連載>
 

 「なにわなんでも大阪検定」で過去に出題された問題をご紹介します。ぜひチャレンジして下さい。

<今回のテーマ>文楽

【問い 1】<第10回初級>
 2008年(平成20年)にユネスコの世界無形遺産に認定された「人形浄瑠璃文楽」は、3つの要素が1つに溶け合うところに、洗練された特殊な舞台効果を発揮する芸能です。3つの要素は、三業と呼ばれていますが、それは「三味線」、「人形遣い」ともうひとつはどれでしょう?
@シテ 
A唸り 
B太夫 
C歌手

【問い 2】<第9回初級>
 文楽は、『義経千本桜』など歴史的事件を背景に武士や貴族たちの人間ドラマを大きなスケールで描いた作品と、『曾根崎心中』など市井の人たちの喜び、悲しみ、不義、情愛などを描いた作品に分かれます。前者は「時代物」といいますが、後者は何と呼ばれるでしょう?
@世俗物 
A浮世物 
B現世物 
C世話物

【問い 3】<第10回上級>
 文楽という名称は植村文楽軒(三代目)が明治期に大阪で始めた文楽座に由来していますが、1884年(明治17年)に開場し、文楽座と人気を競いあった座の名称は次のうちどれでしょう?
@朝日座 
A竹本座
B豊竹座 
C彦六座









答え


【問い 1】B太夫
【問い 2】C世話物
【問い 3】C彦六座


第11回なにわなんでも大阪検定 12月8日(日)実施。申し込みは、10月15日(火)まで。
http://www.osaka-kentei.jp/
【問合せ】地域振興部TEL6944・6323


小学生向け見学会
アニメやクイズで企業家精神 学ぶ

 大阪企業家ミュージアムは6月8日、小学校4年生から6年生を対象に「これで君も企業家博士!」をテーマに「家族で楽しむ大阪企業家ミュージアム」見学会を開催する。
 同見学会では、松下幸之助氏や安藤百福氏などをアニメやクイズを使って紹介。「夢に向かってあきらめずにやりぬく企業家たちの熱いチャレンジ精神」を伝える。
 参加する小学生には同ミュージアム発行の漫画「企業家の人生に学ぶ」をもれなくプレゼント。詳細はホームページ(http://www.kigyoka.jp/)に掲載。
 午後10時30分〜正午。定員は小学生20人(保護者同伴要)。参加費は小学生無料、保護者1人300円。
【問合せ】大阪企業家ミュージアムTEL4964・7601


先駆的事例や実践成果を発表
技術・事業開発研究会

 大阪商工会議所は、「技術・事業開発研究会」の2019年度のメンバーを募集している。
 同研究会では、戦略的なイノベーションの仕組みづくりに取り組む企業の技術部門や新規事業開発部門の担当責任者が、先駆的な事例やその実践成果を発表。各社独自の新規事業戦略やイノベーション人材を発掘・育成する工夫なども学ぶ。メンバー間の交流を図る交流会も設ける。
 参加者からは、「他社の事例を聞くことで、自社の取り組みを見直せる貴重な機会」「第一線で活躍する講師が多く参考になる」といった声が寄せられ、毎年、参加する企業も多い。例会は年間10回。原則、午後3時30分〜5時、大商で。対象は技術・研究・事業開発・企画担当部門や経営者。年会費は会員8万7400円、一般13万3700円。登録企業に限り、1例会1万円で追加受講できる特典がある。

●第1回 5月22日(水)
サントリーホールディングス研究企画部部長、
サントリーグローバルイノベーションセンター取締役 研究部長 安東 範之 氏

●第2回 6月21日(金)
三井化学 理事 次世代事業開発室 室長 善光 洋文 氏

●第3回 7月26日(金)
王子ホールディングス 専務グループ経営委員 イノベーション推進本部長 横山 勝 氏

●第4回 8月23日(金)
帝人 マテリアル技術本部 本部長補佐 マテリアル技術企画部長 上野山 雅樹 氏

●第5回 9月26日
東京エレクトロン シニアフェロー 鄭 基市 氏

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


環境・エネルギービジネス研究会 最先端技術の紹介工場視察会を実施

 大阪商工会議所は、毎年受講者から好評を得ている「環境・エネルギービジネス研究会」の2019年度参加者を募集している。同研究会は、例会5回、工場視察2回の年7回シリーズで開く。
 例会では、先進的な環境・エネルギービジネスのトレンドをはじめ、国の関連施策の動向、環境負荷低減に資する最先端技術などの紹介について、各分野の最前線で活躍する専門家や企業の方々から解説を受ける。
 また、環境・エネルギー分野で興味深い取り組みを行っている企業の工場を訪問し、環境への取り組みや製造工程などを可能な範囲で視察する。
 当面のテーマ・講師は下記の通り。例会は原則、午後3〜5時、大商で開く。工場視察(現地)は原則、午後2〜5時頃で予定。第1回例会後には、交流会を実施する。年会費制で、会員7万円、一般14万円。詳細はホームページ(http://www.osaka.cci.or.jp/b/kankyou19k/)に掲載。

例会
【第1回】5月20日(月)
「わが国の環境・エネルギー政策の課題とイノベーション」
地球環境産業技術研究機構 理事・研究所長 山地 憲治 氏

【第2回】6月14日(金)
「『革新技術・先端材料が社会を変える!新しい世界へ』〜東レが取組む炭素繊維複合材料の開発状況と今後の展開」
東レ ACM技術部チーフアドバイザー 京野 哲幸 氏

【第3回】7月22日(月)
「マイクロプラスチックに関する研究の現況と規制動向」
京都大学大学院 地球環境学堂 准教授 田中 周平 氏

工場視察会
【第1回】7月4日(木)
大阪ガス 泉北製造所
(大阪府高石市・都市ガスの製造工程を視察予定)

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


地域産業資源活用 サポート事業助成金 公募説明会

 大阪商工会議所は、大阪産業局が「令和元年度おおさか地域産業資源活用サポート事業助成金」の公募を5月20日に開始するのに伴い、大阪中央地域公募説明会を6月5日午後2〜4時に大商で開く。定員50人。事前申込制。
 公募要領などの配布期間は5月20日〜6月28日。応募受付期間は6月17〜28日。応募に際しては、原則として同説明会への参加と、説明会翌日から6月14日まで実施する個別相談(事前予約制)を受けることが必要。
 公募対象事業は、大阪の地域資源を活用した新たな取り組み。対象事業者は、大阪市内の創業予定者、中小企業者または中小企業者のグループ。助成額は今年10月から来年9月までの1年間で上限200万円(助成率3分の2以内)。選考は大阪産業局に設置される事業審査委員会で総合的に審査され、9月下旬頃に助成対象事業が決まる。詳細は大商ホームページ(http://www.osaka.cci.or.jp/fund/koubo.html)に掲載。
【問合せ】経営相談室TEL6944・6471


「創業」相談 中小企業診断士が無料でアドバイス

 大阪商工会議所の経営相談室は、大阪府内での創業希望者を対象に、無料「創業」相談を実施している。
 創業準備の進め方や必要な手続き・届出事項、資金調達方法などに関し、創業支援の経験が豊富な中小企業診断士が相談に応じる。また、創業計画書の立案などへのアドバイスを行う。
 創業資金調達のため、日本政策金融公庫の新創業融資制度に申し込む方には、創業計画書の内容などを確認したうえで紹介書を発行する。
 月〜金曜日(ただし、祝日など休館日を除く)の午前10時〜正午、午後1〜4時。面談・電話とも可。予約優先。
【問合せ】経営相談室TEL6944・6471


中小企業や創業者向け 公的融資制度説明会と個別相談会

 大阪商工会議所は5月23日、中小企業や創業者を対象に、「公的融資制度の説明会と地元金融機関などによる個別相談会」を開く。
 説明会では大阪府の制度融資のほか、大阪信用金庫、大阪シティ信用公庫、大阪商工信用金庫、北おおさか信用金庫、関西みらい銀行が中小企業や創業者にお勧めの融資メニューを説明する。また、大阪信用保証協会の保証制度や日本政策金融公庫の融資、大商の専門家派遣も紹介する。個別相談会では、各金融機関と信用保証協会が金融相談に応じる。
 説明会は午後1時30分〜3時30分、定員100人。個別相談会は午後3時30分〜5時、定員25社。いずれも大商で。無料。事前申し込み先着順。
【問合せ】経営相談室TEL6944・6473


社会で活躍する女性リーダー発掘 大阪サクヤヒメ表彰

 大阪商工会議所は2016年度から、今後のさらなる活躍が期待され、後進のロールモデルとなる女性役員・管理職などを表彰する「大阪サクヤヒメ表彰」を実施している。昨年度は応募者42人の中から受賞者34人を選定。大阪サクヤヒメ大賞受賞者の所属企業トップと、受賞者3人を紹介する。


第3回大阪サクヤヒメ大賞受賞者 所属企業のトップ
サラヤ社長 更家 悠介さん

働きやすい環境整備 性別問わず能力評価

 当社には、食品衛生インストラクターという女性が大半を占める職種がある。過去に優秀な方が結婚や出産と両立できずに辞めてしまうことがあったので、保育施設の設置や在宅勤務制度導入など働き続けやすい環境を整えてきた。部門によって働き方が異なるので、労務時間は原則職場ごとに決めるなど、柔軟な運用を認めている。
 社員の自主性を大事にしている。社長の仕事は大きな目標を考え、それを伝えること。社長メッセージを毎月3回、全社員に直接、届けている。
 今女性の役員が2人いて、さらに増やしたい。海外拠点のうち、ベルギー、カナダ、ウクライナの社長は女性。男性だけだと視点が一面的になる。今は人手不足でもあり、今後商品・サービス開発が難しくなるのは目に見えている。多様な視点を持つためにも、女性が活躍できる場をつくる必要がある。
 10年ほど前に初めて女性を担当部長に登用し、現在は、総務・人事、デザイナー、海外事業、研究開発など、各部門でロールモデルとなる女性が出てきた。女性の中には、自身で限界を設けてしまう人もいる。当社の川向恵美子統括部長が大阪サクヤヒメ大賞を受賞したことで、私もがんばろうと思う女性が増えることを期待している。
 男女問わず能力で評価し、女性にも役職や様々な仕事をやらせてみることが大事。やらせればできるし、女性の方が優れている点もある。差別や逆差別することなく、自然体のまま少しだけサポートし、エンパワーすれば女性は自ら活躍する。


第3回大阪サクヤヒメ大賞
サラヤ 商品開発本部バイオケミカル研究所
第2研究開発部統括部長兼
メディカル・デバイス・リプロセッシング・グループ グループ長 川向 恵美子さん

後進の育成に力尽くす

 川向恵美子氏は研究職として入社以来、医療器具につかう高水準の消毒剤、滅菌剤の開発に従事。2001年には、中心メンバーの一人として開発した消毒剤「アセサイド」が同社唯一の新薬承認を得た。自然環境や安全面にも配慮されたアセサイドは、世界10カ国に市場を広げている。
 18年には同社のバイオケミカル研究所で初の女性部長職に昇進。外国籍や若手のメンバーを交えた勉強会を活発に開き、後進の育成に力を入れるほか、自身の出産・育児の体験を経て、誰もが仕事と家庭を両立できる、働きやすい職場づくりを率先している。
 「今後も研究開発者として、大阪で生み出された商品やサービスが世界に発信できるよう、商品の開発や技術の開拓を進めていきたい。今の子どもが社会に出るころには『女性活躍』という表現がなくなるように活動したい」と微笑む。


第3回大阪サクヤヒメ賞
関西電力 地域エネルギー本部
地域エネルギー開発グループ 部長 宮 紀子さん

女性が働くこと 普通に

 宮紀子氏は建設部門の技術系社員として入社以来、関西電力本店ビルの建て替えや、まちづくり関連の業務などに幅広く従事。2007年に役職者登用以降、営業所・支店・本店の様々な部署で営業、マーケティング業務などを歴任。13年から地域エネルギー部門で関西地域のスマートコミュニティの推進やまちづくりのコンセプト作り・提言活動などエリア全体の企画やマネジメント業務に携わっている。
 「ロールモデルが少ない中、出産後は先のキャリアが見えない不安もあったが、地域に貢献したいという思いで前を向いて歩こうと心がけてきた。環境も整いつつあるので、これからは、女性が働くことを普通のことにすることが大事。ワークライフバランスに答えはないので、本人の能動的なコミュニケーションを促し、周りとスムーズに調整できる環境を整えることが必要」と話す。


第3回大阪サクヤヒメ賞
大和ハウス工業
人事部ダイバーシティ推進室 次長 鳥生 由起江さん

女性の参加で好循環を

 鳥生由起江氏は、戸建・賃貸住宅の商品企画開発を担当し、女性技術者のトップランナーとして活躍。2001年に管理職に昇格後は、工業化賃貸住宅の企画開発プロジェクト責任者を務めた。途中1年間の育休を経て、定時勤務を続けながらプロジェクトマネジメントと子育ての両立を実践。11年人事部ダイバーシティ推進室へ異動し、女性活躍を推進。15年から4年連続で「なでしこ銘柄」に選定されるなど、高い評価を受けている。13年女性初の上級管理職(部長級)に昇格。
 「誰もが働きやすくなるためには@誰でも使える柔軟な制度を作り選択肢を増やすA全員が定時で帰れる会社を目指すB自主・自立性を持った人を育成するC女性が参加することで、プロセスやプロダクトにイノベーションが生まれ、それを社会に広めて好循環となる流れを作る――の4つを実現すべき」と語る。


今年は6〜7月に応募受け付け

 近年働く女性は増えたものの、「平成30年版男女共同参画白書」によると、企業における女性管理者の比率は13.2%であり、諸外国に比べて低い水準にとどまっている。
 男性中心の企業が多い中で、女性は自身の働き方の参考となる上司や先輩が見つけられず、今後のキャリア形成や、仕事と家庭との両立に不安を抱きがち。そのため、管理職になることを躊躇する女性も多数いる。
 そこで、大阪商工会議所は2016年度に「大阪サクヤヒメ表彰」を創設した。強く美しい女神として神話に登場する「サクヤヒメ」にちなみ、社会で活躍する女性リーダーを表彰しており、過去3回で129人の方が受賞した。
 受賞者にはセミナーやフォーラムにロールモデルとして登壇いただき、自身の経験を共有していただくとともに、後進の女性と交流する場を設けている。受賞者同志の交流も活発で、業種・職種の壁を越えた女性役員・管理職のネットワークが構築されている。
 今年度は、今年6〜7月に「大阪サクヤヒメ表彰」の応募を受け付ける予定。多数のご応募・ご推薦を。
【問合せ】研修・採用支援担当TEL6944・6499


働く女性のための交流勉強会 第4回大阪サクヤヒメ・トーク交流会

 大阪サクヤヒメ表彰受賞者が自身のキャリアに関するエピソードや経験を通して得た「仕事をする上で心がけていること」などについて話す、働く女性のための交流勉強会。
 今回は大阪糖菓の野村しおり社長とマッスルの北島知子社長付が対話する。野村氏は金平糖メーカーの3代目として2014年に社長就任し、経営の合理化や新規事業開拓を進め、売り上げ3億円と黒字化という当初目標を3年で達成した。北島氏は女性が少ない制御機器やロボット販売の業界で、技術者顔負けの専門知識と英語・フランス語を生かし営業責任者として売り上げアップに貢献。今後の働き方の参考にしたい方、他社の女性と交流したい方、自社にロールモデルとなる女性リーダーがいない方などに最適。参加無料。
【日 時】5月22日18:30〜20:00
【場 所】大阪企業家ミュージアム
【定 員】30人(事前申込制)
【問合せ】研修・採用支援担当TEL6944・6499


お知らせ

◆休館
 大阪商工会議所(支部を含む)は、4月27日〜5月6日、休館します。
大阪企業家ミュージアムは、4月28日〜5月6日、休館します。
◆休刊
 大商ニュース5月10日号は休刊します。


2019.05.20
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